
「社員数名にドローン国家資格を取らせたいが、予算が組めるか試算したい」──中小企業経営者からの実務的な相談です。
本記事では、法人として複数名にドローン国家資格を取らせる場合の費用試算を、人数別・助成金活用前後で具体的に整理します。
試算前提

- 受講者:未経験者
- コース:二等基本講習+目視外限定解除
- 1人あたり講習費用:35万円
- 賃金助成計算用:30時間×960円=28,800円/人
- 中小企業/リスキリング支援コース(経費助成75%)
試算1:社員1名

| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 講習費用 | 35.0万円 |
| 経費助成(75%) | -26.3万円 |
| 賃金助成 | -2.9万円 |
| 社労士報酬目安 | +3.0万円 |
| 法人実質負担 | 約8.8万円 |
試算2:社員3名

| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 講習費用 | 105.0万円 |
| 経費助成(75%) | -78.8万円 |
| 賃金助成 | -8.6万円 |
| 社労士報酬目安 | +5.0万円 |
| 法人実質負担 | 約22.6万円 |
| 1人あたり実質負担 | 約7.5万円 |
試算3:社員5名

| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 講習費用 | 175.0万円 |
| 経費助成(75%) | -131.3万円 |
| 賃金助成 | -14.4万円 |
| 社労士報酬目安 | +7.0万円 |
| 法人実質負担 | 約36.3万円 |
| 1人あたり実質負担 | 約7.3万円 |
人数が増えても1人あたり負担はほぼ変わらず、約7〜8万円で取得可能です。
投資回収シナリオ

建設業の例
- ドローン測量内製化により、外注費年間200〜500万円削減
- 半年〜1年で完全回収
不動産業の例
- 物件撮影・外壁点検の新規収益で年間100〜300万円
- 3〜6ヶ月で回収
太陽光業者の例
- パネル点検の内製化で年間50〜200万円コスト削減
- 同時に他社の点検案件を受注で売上拡大
取得後の組織運用

① 主任パイロット制度
- 各部署に1名は資格保有者を配置
- 入札条件をクリアできる体制を維持
② OJTでの技能継承
- 資格保有者が未保有者を実機OJT
- 組織として技能を蓄積
③ 安全管理体制の整備
- 運航マニュアル・整備記録・保険管理
- インシデント対応のフロー化
沖縄ドローン株式会社の法人サポート

- 複数名同時受講の割引対応
- 助成金申請のフルサポート
- 入社時の新人研修パッケージ
- 機体・保険・整備の継続契約
助成金を使うなら、申し込む前に順番を確認する
法人でコストを抑える鍵は助成金ですが、手続きの順番を間違えると受給できません。よくあるのが「先にスクールへ申し込んでしまい、事前手続きの期限を過ぎていた」というケースです。
| 順番 | やること | 注意点 |
|---|---|---|
| 1 | 対象になる制度と要件を確認 | コースによって対象者・訓練時間・支給率が異なります |
| 2 | 訓練計画の届出 | 受講開始前の提出が必要で、期限があります |
| 3 | 受講・費用の支払い | いったん全額を立て替えます |
| 4 | 支給申請 | 受講後の期間内に申請します |
| 5 | 支給決定・入金 | 事後精算のため、入金までに時間がかかります |
支給率や上限は制度改正で変わります。金額を前提に予算を組む場合は、必ず最新の要件を確認してください。手続きの詳細は助成金申請の流れにまとめています。
誰に受講させるかで、投資の回収速度が変わる
「若手に取らせる」「手が空いている人に行かせる」という決め方をすると、資格が業務につながらないまま終わりがちです。人選では次の3点を見てください。
- 現場の判断ができる人:飛ばす技能より、天候・立地・周囲の状況から「今日は飛ばさない」と判断できることのほうが実務では重要です
- 撮ったあとの工程を担える人:点検や測量では、撮影データを整理し報告書に落とす作業が本体です。ここを担当できる人だと成果が出ます
- 社内に共有できる人:1人だけが飛ばせる状態は、退職や異動で止まります。2人目を育てられる人を最初に選ぶと、体制が続きます
資格取得と同時に決めておく社内ルール
資格を取れば飛ばせる、というわけではありません。業務で運用するには、次の準備が必要です。
- 機体の登録とリモートID:100g以上の機体は登録が必要です。機体登録の手続きとリモートIDをご確認ください
- 業務用保険:対人・対物に加え、機体自体の損害や捜索費用まで含むかで保険料が変わります(業務用ドローン保険)
- 飛行記録と事故時の報告手順:事故・重大インシデントは国への報告義務があります(事故発生時の対応と報告)
- 飛行可否の判断者を決める:現場担当者の一存で飛ばさない体制にしておくと、トラブルを防げます
沖縄の法人が特に注意する点
県内で運用する場合、本土にはない制約があります。2026年7月14日の小型無人機等飛行禁止法の改正で、自衛隊施設・米軍施設の周辺地域がおおむね300メートルからおおむね1,000メートルへ拡大されました(沖縄県警察・防衛省の公表による)。対象施設が多い沖縄では、これまで飛ばせていた現場が対象になっている可能性があります。既存の現場についても、改めて確認しておくことをお勧めします。
また、この法律には機体の重量による線引きがありません。100g未満の機体でも対象になります。
よくある質問
資格は会社と個人のどちらに帰属しますか
技能証明は個人に交付されます。会社が費用を負担しても、退職すれば資格は本人とともに移ります。だからこそ2人以上を育てる、社内に手順を残すといった対策が必要になります。
何人取らせるのが適切ですか
業務で継続的に使うなら、最低2名をお勧めします。1名だと、その人の休みや退職で業務が止まります。
外注と自社取得のどちらが得ですか
年に数回であれば外注のほうが安く済みます。撮影頻度が高い、緊急対応が必要、社外に出せないデータを扱う、といった場合は自社取得の価値が出ます。
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まとめ

- 法人での社員研修は1人約7〜8万円で取得可能
- 助成金活用で投資負担を1/4以下に圧縮
- 半年〜1年での投資回収が現実的
- 組織として主任パイロット制度・OJT・安全管理を整える
▼ドローン国家資格スクールの詳細
https://okinawa-drone.co.jp/school/
▼お問い合わせ・無料相談
https://okinawa-drone.co.jp/contact/